「マルハラスメント」は、30種類以上もある様々な「~ハラスメント」の一つです。
これにはパワーハラスメント(パワハラ)、セクシャルハラスメント(セクハラ)、モラルハラスメント(モラハラ)などが含まれます。
このように多岐にわたるハラスメントの種類が存在する現代では「何でもかんでもハラスメント」という風潮に対する疑問の声も上がっています。
今回は最近話題になっている「マルハラスメント」略して「マルハラ」について、その意味や由来、具体例、対策などを紹介したいと思います。
「マルハラスメント」略して「マルハラ」 とは?
最近、「マルハラスメント」略して「マルハラ」という言葉が注目を集めています。
これは中高年層がLINEやメールで句点(。)を使用して若者にメッセージを送る行為をさします。
これを受け取って怒っているとか冷たいとか威圧的だと恐怖を感じる若者が増えたことにより生まれた言葉です。
この現象は世代間のコミュニケーションの違いを象徴しています。
若者は「わかりました。」のように句点を含むメッセージを受け取ると、送信者が怒っているか冷めていると受け取るようです。
一方で、句点なしで「わかりました」と送信されるとその感情が読み取りにくいと感じることもあります。
現代の若者は文章よりも直接的なコミュニケーション、例えば通話アプリを好む傾向にあります。
これは世代間でのコミュニケーションスタイルの変化を示しています。
マルハラスメントはSNS時代の新たな文法を巡る世代間のすれ違いを表す言葉として、2024年2月にネット上で話題になりました。
句点を多用するのは「おばさん構文」とも揶揄され、複数のメディアが取り上げました。
マルハラスメントの具体例
マルハラ ハラスメントの具体例として、以下のようなやりとりが挙げられます。
- Aさん(中高年):今日の打ち合わせはどうでしたか?
- Bさん(若者):いい感じに進んでます!
- Aさん(中高年):よかったですね。。
- Bさん(若者):(句点が二つあるから、何か不満があるのかな?)
- Cさん(中高年):明日の予定は決まりましたか?
- Dさん(若者):まだです。。
- Cさん(中高年):(句点が二つあるから、返事が嫌々なのかな?)
- Eさん(中高年):今日はお疲れ様でした。
- Fさん(若者):ありがとうございます!
- Eさん(中高年):明日も頑張りましょう。
- Fさん(若者):(句点があるから、終わりの挨拶なのかな?もう話しかけないほうがいいのかな?)
このように句点の有無や数によって相手の態度や感情を読み取ろうとする若者と、句点を普通に使っている中高年との間にコミュニケーションの障害が生じてしまうことがあります。
マルハラ ハラスメントの対策
マルハラスメントを防ぐためには、以下のような対策が考えられます。
- 句点の代わりに絵文字やスタンプを使って感情を表現する。
- 句点を使わないで改行や空白で区切る。
- 句点を使っても文末に「笑」や「w」などのネットスラングを付けて、軽い雰囲気を作る。
- 句点を使う場合は一つに統一する。
- 句点を使う相手と使わない相手を見分けて相手に合わせる。
また、句点にこだわらないで相手の言葉の内容や文脈を重視することも大切です。
句点があってもなくても相手が何を伝えたいのか、どういう気持ちなのかを理解しようとする姿勢がコミュニケーションの円滑化につながります。
いっそのこと最初に「マルハラスメント」について相手と話し合った上で、「自分の使う句点に特別な意図は全く無い」と伝えておくのもありではないでしょうか。
まとめ
マルハラスメントとは中高年が句点を使って若者にメッセージを送ることで、若者がストレスを感じるという現象です。
世代間の文法の違いや感覚のずれが原因で起こります。
マルハラスメントを防ぐためには句点の使い方を工夫したり、相手の言葉の意味や文脈を考えたりすることが必要です。
句点に関する考え方に違いがあることを直接伝えて、コミュニケーションに行き違いがないようにしましょう。