テレビでマラソン中継を見ていると「ペースメーカー」という存在を目にします。
ペースメーカーは誰が依頼するのでしょうか?
どれぐらいの報酬をもらえるのでしょうか?
マラソンの先頭をずっと走っているけどこのまま優勝したりしないの?
この記事ではそれらの疑問に答えたいと思います。
ペースメーカーとは何か?
ペースメーカーとは、マラソンや長距離レースで特定の速度(ペース)を維持するために先頭を走るランナーのことを指します。
彼らの主な役割はレースの初期段階で一定の速度を設定し、他のランナーがそのペースを維持できるようにすることです。
これによりレース全体の速度が一定に保たれ、ランナーが自己ベストを出す可能性が高まります。
ペースメーカーはレースの戦略的な側面に大きな影響を与えます。
彼らが設定するペースはレースの結果に直接影響を与える可能性があります。
ペースが速すぎるとランナーは早くも疲れてしまい、レース後半で速度を落とす可能性があります。
逆にペースが遅すぎると、レース結果のタイムが予想よりも遅くなる可能性があります。
誰がペースメーカーを依頼するのか?
普通はレースの主催者や個々のランナーがペースメーカーを依頼します。
主催者はレースが速いペースで進行し、観客にエキサイティングなレースを提供することを望んでいます。
個々のランナーは、自己ベストを更新したり特定の時間目標を達成したりするためにペースメーカーを依頼することがあります。
ペースメーカーを依頼することは、ランナーにとって大きな投資となることがあります。
ペースメーカーがいることでランナーは自分のエネルギーをより効率的に使うことができ、自己ベストを更新する可能性が高まります。
ペースメーカーの報酬は?
ペースメーカーの報酬は、レースの規模や彼らの役割、そして彼らが果たすべきタスクによって異なります。
ペースメーカーのギャラは普通数十万円が相場ですが、100万円を超えることもあるそうです。
一部の大規模なレースでは、ペースメーカーは出場料を受け取ることがあります。
また、彼らが設定したペースを維持し特定の距離を完走した場合、ボーナスを受け取ることもあります。
ペースメーカーの報酬は、彼らのスキルと経験によっても大きく変わる可能性があります。
経験豊富なペースメーカーは、新人よりも高い報酬を受け取ることが多いようです。
また、特定のレースで特定の結果を達成するために雇われた場合、その報酬はさらに高くなる可能性があります。
ペースメーカーがそのまま優勝することはあるのか?
ペースメーカーがそのまま優勝することは稀ですが、それは可能です。
ペースメーカーは通常レースの一部だけをリードするために雇われます。
契約で「何キロまで先頭集団を引っ張って下さい」と依頼されます。
通常、25km~30km地点までのことが多く、その後棄権することも多いようです。
しかし、彼らが予定よりも良い感じでエネルギーが残っている場合、レースを最後まで走り抜くことを選択することがあります。
この場合、ペースメーカーがそのまま優勝する可能性があります。
以下の2つは実際にペースメーカーが優勝したレースの例です。
- 2000年のベルリン・マラソンで、ペースメーカーのサイモン・ビウォット(ケニア)が2時間7分42秒で優勝した。当初は28キロまで走る予定だったが、先頭選手のリタイアもあり、そのままレースを続行した。
- 2012年のかすみがうらマラソンで、ペースメーカーの川内優輝(日本)が2時間22分38秒で優勝した。弟の鴻輝のペースメーカーを務めていたが、23キロ付近で振り落とされると、先行していた選手を追い抜きフルマラソン初優勝を飾った。
ペースメーカーが優勝することは、レースの主催者や選手にとっては望ましくないことです。
ペースメーカーは契約に基づいて走るべきであり、優勝することは契約違反や不公平とみなされる可能性があります。
まとめ
マラソンや長距離レースで特定の速度を維持するために先頭を走るランナーをペースメーカーと呼びます。
彼らはレースの初期段階で一定の速度を設定し、他のランナーがそのペースを維持できるようにします。
これによりレース全体の速度が一定に保たれ、ランナーが自己ベストを出す可能性が高まります。
ペースメーカーは通常、レースの主催者や個々のランナーから依頼されます。
彼らの報酬はレースの規模や彼らの役割、そして彼らが果たすべきタスクによって異なります。
ペースメーカーがそのまま優勝することは稀ですが、それは可能です。
しかし、ペースメーカーが優勝することは、レースの主催者や選手にとっては望ましくないことであり、契約違反や不公平とみなされる可能性があります。